1. HOME
  2. ブログ
  3. 大企業の覚悟

大企業の覚悟

「覚悟」とは三省堂「大辞林」によれば、「危険な状態や好ましくない結果を予想し、それに対応できるよう心構えをすること」とあります。また仏教用語でもあり、解脱することであり悟ることでもあります。

つい半年前まで、「始まって以来の経常利益」、「世界一の生産台数」といっていた、自動車産業や電気産業を見るにつけ、この言葉を思い出します。大きければ大きいだけその影響力を自覚しなければなりません。調子が良い時は国や人々から受ける恩恵を当たり前のように行動し、悪くなると耐えることも知らず、何か起るたびに、自分の都合だけで、「嫌だよー」「怖いよー」と叫んでいるように見えてしまいます。

人をモノのように扱い、街を自分の持ち物のように考える「大企業」も実は一人の人の集合体であり、そこから離れるとモノとして扱われてしまう存在なのです。

覚悟が足りません。否ありません。このような時にこそ「大企業」は覚悟を決め、ここまでにしてくれた、国や人々に対して恩を返す時だと認識すべきだと思います。「大企業」の金庫にある何兆円という資金は何処から生れてきたのかを、よーく考えるべきです。その多くは明らかに「大企業」の中で働いた人々のエネルギーそのものなのです。失うことを恐れることは後退でしかありません。心から日本の「大企業」の覚悟を期待しています。